私は高卒で和歌山県から上京し、市原にあった知り合いの建築会社に就職しました。以来、住宅関連業界一筋です。当時は家を買う側と、建てる側の力関係があり、お客様は圧倒的に情報不足の時代でした。保証やメンテナンスがなく泣き寝入りするお客様を見ては、憤りを感じ、「自分が家を建てるとしたら下請け業者に頼むような無責任な仕事はしない!」と固く誓ったものでした。その後私自身は独立してワンズホームを設立。ここ市原の地で、建築・不動産業をやらせていただいています。
家を建てるという仕事は、壮大なプロジェクトですべて職人の手仕事です。その上お客様の思いが込められているため、一棟として同じ家ができることはありません。それ故に、細かな部分まで気にされる方も多く、こちらが期待に応えられずにお叱りを受けることもありました。しかし、そんな時に思い出すのが「責任ある仕事をしたい!」という新人の頃に抱いた気持ちです。
今から8年ほど前ですが、ある住宅関連の広告会社さんが、千葉県内の注文住宅を請け負う会社についてアンケートをとったことがありました。それは住宅を注文したお客様が、20項目ほどの質問に答える形式で、弊社も参加を依頼されました。もちろんお客様は無記名で、アンケートは広告会社さんを介して渡されます。最終的に8割ほどの回答が得られたのですが、なんとワンズホームにはひとつのクレームもなかったのです!
担当の方のお話しでは、50社ほどが実施した中でノークレームは弊社だけ。「小さい会社で大丈夫かなと思ったが、不具合にもすぐに対応してくれて安心した」という方もいらっしゃり、この出来事はたいへん嬉しく、自信になったことを覚えています。
おそらく厳しい意見をもらった建築会社もあったでしょう。しかし、それはお客様の真意をはかり切れていなかったということ。私たちは、例えばいつアンケートをとったとしてもこのエピソードと同じ結果になるように、「常にお客様に対して最善を尽くす家造りを提供していきたい!」そんな思いで日々仕事に取り組んでおります。